映画「わたしたちの国立西洋美術館」

映画「わたしたちの国立西洋美術館」

2023年8月11日

 渋谷のシアター・イメージフォーラムで上映されている「わたしたちの国立西洋美術館」を見ました。
 年に何度か訪れる上野の国立西洋美術館ですが、ふだんの展覧会では見ることができない舞台裏を捉えたドキュメンタリー作品です。
 監督はこれまでも数多くのドキュメンタリーを世に送り出し、様々な受賞歴のある大墻敦氏です。特に新旧の館長をはじめ職員、関係者へのインタビューを通して見えてくる西洋美術館の姿はとても興味深く、いろいろなことを考えさせられる内容でもありました。
 映画のテーマのひとつでもあるリニューアルのシーンは、工事用の塀の中で進んでいた前庭を1959年の開館当時の姿に近づける工事の様子がよくわかる貴重なものです。
わたしたちの国立西洋美術館

琳派のやきもの -響きあう陶画の美

2023年7月31日

 丸の内の出光美術館で開かれていた「琳派のやきもの -響きあう陶画の美」に行きました。
 本展では江戸中期の陶工・尾形乾山を中心に据え、その前後の時代の京焼や絵画、書、蒔絵の工芸品が展示されていて、やきものと「響きあう」美を見ることができました。
 展覧会のポスターにもなっている「銹絵染付金銀白彩松波文蓋物」のほかにも野々村仁清の「色絵芥子文茶壺」などは、見飽きることがありません。
琳派のやきもの
 外は猛暑です。
出光美術館から皇居を望む

ジョルジュ・ルオー 形、色、ハーモニー

2023年7月30日

 しばらく前のこと、汐留のパナソニック汐留美術館で開かれていた「ジョルジュ・ルオー かたち、色、ハーモニー」展に行きました。
 開館20周年記念として、当館が誇るルオーコレクションに加え国内外から一級の作品が集まりました。特に、改修中のパリのポンピドゥー・センターからは貴重なコレクションが13点来日しています。
 ルオーについては、以前はよく理解できませんでしたが、展覧会に出かけて多くの作品に触れ、作品の背景を知るうちにだんだんと惹かれるようになってきたのが不思議です。
 エコール・デ・ボザールでギュスターヴ・モローの門下生として共に学んだマティスの展覧会がちょうど東京都美術館で開かれています。同門でありながらそれぞれが独自の画風を切り開いたことはとても興味深く感じます。
ルオー展パネル
 美術館のビルからは旧新橋停車場が良く見えます。
旧新橋停車場

マティス展

2023年7月9日

 上野の東京都美術館で開かれている「マティス展」に行きました。
 本展にはアンリ・マティスのコレクションで知られるポンピドゥーセンターから優れた作品が来日しています。これは、ポンピドゥーセンターの改修工事に伴って5年間休館することとなったおかげです。
 展示は、画業のはじまりとされる絵画から、晩年の創作活動である南仏プロヴァンスのロザリオ礼拝堂に関する資料まで幅広い内容でした。約6年前の「マティスとルオー展」も見応えがあったのですが、このような大規模な回顧展は約20年ぶりとのことで期待に違わぬ内容でした。
マティス展 東京都美術館
マティス展パネル

ブルターニュの光と風

2023年6月25日

 西新宿のSOMPO美術館で開かれていた「ブルターニュの光と風」展に行きました。
 同じ時期に西洋美術館でもブルターニュをテーマとする展覧会が開かれていますが、同じブルターニュをテーマとしながらも、ブルターニュに関するコレクションが豊富なフランスのカンペール美術館から来日した作品を見られるというまたとないチャンスでした。
 本展の特徴は、よく知られたポン=タヴァン派の前後の時代にも光を当てた作品の構成となっていて、ブルターニュ絵画の奥深さを感じられることです。
ブルターニュの光と風
SOMPO美術館外観

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