美をつくし-大阪市立美術館コレクション
2022年11月9日
六本木のサントリー美術館で開かれている「美をつくし-大阪市立美術館コレクション」に行きました。
大阪市立美術館の大規模改修工事に伴う長期休館を機に、その優れたコレクションが貸し出されました。
展示品のジャンルは、古いものでは中国殷時代の青銅器から、新しいものでは昭和初期の日本画まで多岐にわたっており、ゆったりしたスペースでじっくり見ることができました。
展覧会名の「美(み)をつくし」は大阪市章の「澪標(みおつくし)」になぞらえたものだそうです。澪標は古くから航路を示すための標(しるし)として使われ、また、和歌では「身を尽くし」に掛けた言葉として詠まれてきたように雅びを感じます。
日本の中のマネ -出会い、120年のイメージ-
2022年11月1日
練馬区立美術館で開かれている「日本の中のマネ -出会い、120年のイメージ-」に行きました。
解説によると、エデュアール・マネがどのように日本に受け入れられてきたかを考察する展覧会で、日本国内のマネの作品と、マネから影響を受けたとされる日本の画家たちの作品が集められていました。
マネといえば『草上の昼食』や『オランピア』など伝統的な西洋絵画の画題や技法とは異なる表現により「近代絵画の父」と称されていますが、日本においてはほぼ同時代の印象派ほどには受け入れられなかったとされ、展示では、そのマネが当時どのように受け入れられ、その後どのように理解が進んだかをたどることができました。
また、現代芸術家の森村泰昌氏や福田美蘭氏によるマネからインスピレーションを得た作品からは、日本における受け入れの「最先端」を見ることができました。
美術館に隣接する公園では動物の彫刻が出迎えてくれます。
キース・ヴァン・ドンゲン展
2022年10月21日
しばらく前のこと、汐留のパナソニック汐留美術館で開かれている『キース・ヴァン・ドンゲン展 - フォーヴィスムからレザネフォル』に行きました。
オランダで生まれ、20世紀の前半にパリで活躍した画家の展覧会で、その画業の初期からの移り変わりをたどれます。
新印象派、フォーヴィズム(野獣派)、レザネフォル(狂乱の時代)の各時代の優れた作品を見ることができ、なかでも女性を画題とした作品群はとても見ごたえがあって、とくに「女曲馬師(または エドメ・デイヴィス嬢)L’Ecuyère (ou Miss Edmée Davis)」は魅力的でした。
東京事務所移転13周年
2022年10月5日
本日10月5日は、千代田区内神田に東京事務所が移転して満13年の日です。
およそ3年前に出現した新型コロナウィルス感染症は、収束までもうしばらく時間がかかりそうなものの、感染前の状態に世の中を戻そうという動きが加速してきたように感じます。
このような中、13周年を迎えられたことに感謝をしつつ、業務に取り組んでまいります。
須田剋太 没後33年記念展 花と人と仏たち
2022年10月2日
鴻巣市の吹上生涯学習センターで開かれている「没後33年記念展 花と人と仏たち 須田剋太」展に行きました。
埼玉県吹上町(現在の鴻巣市)出身で、司馬遼太郎の街道をゆくシリーズの挿絵画家として知られる画家の回顧展です。
街道をゆくでは画家にまつわる様々なエピソードが語られていましたが、作品をまとめて見るのは今回が初めてです。
展覧会名にある「花と人と仏たち」がそれぞれ独特の力強いタッチ、色彩で描かれている作品を間近で見てきました。なかでも抑え気味の色彩で描かれた仏画の『神将』は力強さを感じ印象的でした。